用語集
用語 背がためカテゴリ 製本
【背がためとは・背がために用いる接着剤】
「背がため」とは、本の背になる部分に接着剤を塗布して固める作業のことで、背がためするのが本の上部分であれば「天のり」、横部分であれば「横のり」などと固める側によって異なる呼び方をすることもあります。
また接着剤が着色されている場合、「色天」「青天」「青のり」などと呼ばれることもあります。
業者によっては、特に上製本を作る際に行う背部分の接着作業のことを指して「背がため」と呼ぶ場合もあります。
上製本の場合、糸かがり綴じされた各折丁を重ねて1冊の本にし、その背に接着剤を塗って布や紙を貼り折丁同士を接着させるのですが、この作業のことを背がためと呼んでいるわけです。
上製本ではこの背がための方法によって「丸背」や「角背」、「フレキシブルバック」といったバリエーションを持たせることができます。
背がために用いる接着剤はEVA系と呼ばれる合成接着剤が主流ですが、近年PUR系と呼ばれるポリウレタン系の未硬化樹脂の接着剤もその強度と耐久性から注目されつつあります。また逆に、薄葉紙や更紙のように澱粉糊を使用した方が良いものもあります。