水元ローラー

【水元ローラー】

平版印刷機ではインキと水の配分が重要です。鮮明な印刷を実現するためには、湿し水の量を適正にしなければなりません。湿し水を補給するために、水着けローラーが効果を発揮しますが、適切な水の量を補給するための別の装置が備わっています。それが水元ローラーです。水元ローラーは湿し水をためた水船の中にあり、印刷時には輪転機の速度と連携します。スピードが速くなればなるほど湿し水の補給量が増加します。

湿し水が足りない場合は、水元ローラーに原因があるかもしれません。水元ローラーの状態をチェックし、湿し水が適切に補給されているかを確認します。輪転機の回転角度によっても湿し水の補給量が増減するため、適時印刷の仕上がりをチェックする必要があります。湿し水の補給についてはコンピューター制御のものが主流になっていますが、印刷の仕上がりはある程度印刷技術者の腕にかかっています。美しい印刷を可能にするには技術者が適切に印刷機器を扱う必要があるのです。