用語集
用語 束見本カテゴリ製本【束見本】主に書籍を生産する場合に、実際に編集や印刷工程に入る前に作成するのが「束見本」です。「束」とは本の厚みのこと。束見本は作製予定である書籍と同じ材料、ページ数で表紙・見返し・本文・口絵・扉などを製本した、その書籍のサンプルのことで、その重さや寸法などを正確に把握する為につくられるので表紙や中身は印刷されていないものを使用します。
束見本を作る目的は、前述の通り重さや寸法、それ以外にも背幅やケース付きの場合にはケースの正確な寸法を割り出すため、更には本の全体的なイメージを掴むためです。紙の種類や製本方法には様々なものがありますから、その中から最も相応しい組合せを選び抜くには実際に幾つかサンプルを手に取って確認する必要があるわけです。それで特に「売れる本」を作ることを意識している場合、本の装丁はかなり重要な部分を担いますから、数種類の紙と製本方法の組合せを考えて束見本にし、慎重に検討していかなければなりません。
ちなみに印刷業界では、書籍に限らず本番の用紙で作るサンプルのことを全て「束見本」と呼ぶ場合もあります。