用語集
用語 かがりカテゴリ 製本
【製本業界における「かがり」とは?】
裁縫の縫い方の1つとして「かがり縫い」というものがありますが、製本業界で言う「かがり」も、そのかがり縫いとほぼ同じ意味で使われています。
製本業界の場合の「かがり縫い」とは、綴じ方の1つである「糸かがり綴じ」の際に使われる技法のこと。糸かがり綴じは折丁ひとつずつを糸で縫い合わせてひとまとめにし、そうしてできた折丁の束の背に接着剤を付けて表紙と繋ぎ合わせます。この、糸で折丁を縫い合わせる際にかがり縫いが用いられるわけです。
糸かがり綴じは、まずかがる前段階として折丁の背にあたる部分に糸を通す穴を開けます。その後、穴に糸を通して順に隣の穴、隣の穴へと糸を蛇行させていき、最後の穴まで来たら折丁の外で一周させて再び同じ穴に入り、最初とは逆走する形で隣の穴へと糸を通していきます。
これを繰り返して1折丁終われば、次の折丁の穴に入って同様にかがっていきます。こうして全ての折丁をかがり終わったなら糸を引っ張ってたるみを取り、カットします。
おおまかですが、これが製本における糸かがりの方法です。この後、背固めや表紙との接着などの工程が続きます。