ドットゲイン

【ドットゲイン】


ドットゲイン（dot gain）とは、設定した網点の大きさもしくは太さが、実際の印刷物では大きくなるという現象のことを指します。
たとえば、50パーセントの網点と設定して印刷すると、60～70パーセント近い大きさになってしまうことがあります。
これは、刷版からブランケット、ブランケットから紙にインキを転移する際にかかる圧力でインキが潰されて、印刷物の網点が刷版の網点より大きくなる現象です。
インキがつぶれることによって網点が大きくなってしまうのです。試し刷りのものよりも、仕上がり印刷物の方が色が濃くなることが多いというのもこの現象によります。

このドットゲインを避けるためには、印刷版を、あらかじめドットゲイン量を見積もって網点を小さく再現させておくことが大切です。
また、印刷機ごとにドットゲインの出方が変わってきますので、その癖を読み取り、適切に調節するというのもポイントです。
常に同じ精度、色合いで印刷ができるようになるためには、このドットゲインへの理解と微妙な調整のテクニックが欠かせません。